むし歯の治療・詰め物・被せ物
当院は患者さまの年齢や生活環境に応じた治療を行っています。「歯を抜かない」をコンセプトにしている歯医者さんもありますが、状況によっては歯があることがかえって大変な状況を招く恐れもあります。
例えば、高齢になり、病気や障害で歯科のない病院に入院してしまうと、むし歯の治療を行うことが難しくなります。
そうするとトラブルを抱えた歯に痛みが生じ、ご飯が食べられなくなることもあります。
患者さまの生活を詳しくお伺いし、その時々に応じた治療を提案させていただきます。
歯が痛い、しみるなどの症状があれば、当院までご相談ください。
むし歯の進行
Co
シーオーと呼びます。オーはオブザーベーション(観察)の意味です。
歯の表面のエナメル質がわずかに溶けています。
自覚症状はほとんどありません。
C1
歯の表面のエナメル質が溶けて小さな穴が空いたり、茶色いシミができたりします。
自覚症状はほとんどありません。
C2
むし歯菌が歯の象牙質に達しています。
痛みはありませんが、甘い物や冷たい物がしみることがあります。
C3
むし歯菌が歯の神経に達しています。
歯の中で炎症が起こり、強い痛みを感じます。歯茎や頬が腫れ、膿が出ることもあります。
C4
むし歯の末期。神経が溶けてしまい、歯の根っこだけが残っています。
根の先で炎症を起こすと激痛を伴うことがあります。
むし歯の治療
むし歯は進行性の病気のため、レベルに応じて治療法が異なります。
小さいむし歯は歯を少し削って詰め物をしますが、むし歯がある程度進行し、むし歯菌が神経を侵食すると神経を取り除く根管治療が必要になります。
この場合、削る部分が多くなるため、被せ物による治療をすることになります。
むし歯がさらに進行し、歯の大部分が溶けてしまうと、抜歯が必要になります。入れ歯(義歯)やインプラントで歯の機能を取り戻します。
詰め物・被せ物
詰め物・被せ物は、むし歯の治療のほか、以下のご要望にも対応しています。
保険対応のものから保険外のものまで、豊富な素材の中から患者さまの症状とご希望に合わせた提案をさせていただきます。
お気軽にご相談ください。
- 歯が欠けた
- 歯が折れた
- 銀歯・金歯を白くしたい
- 神経が死んで黒ずんだ歯を白くしたい
- 歯の形を変えたい
詰め物の種類
レジン充填
歯が欠けたり、むし歯治療で削ったりした部分に歯科用プラスチックのレジンを詰めます。
保険適用のものと自由診療のものがありますので、患者さまに選んでいただきます。
レジンは長期間使用すると、変色したり摩耗したりするデメリットがあります。
セラミックの詰め物
歯が欠けたり、むし歯治療で削ったりした部分を型取りし、その型をもとにセラミック製の詰め物を作ります。
詰め物ができれば装着します。
セラミック製の詰め物は見た目が天然の歯に近く、自然な美しさを保つことができます。
また、レジンと異なり、長期間使用しても変色や摩耗がほとんどなく、歯垢(プラーク)が付着しづらいため再治療のリスクを減らすことができます。
ただし、噛み合わせの変化などにより部分的に強い力が加わると、破損や離脱の恐れがあります。
セラミック素材にはグレードがありますので、患者さまの症状やご予算、ご希望に応じて提案させていただきます。
被せ物の種類
セラミックの被せ物
歯を削った部分や白くカバーしたい部分が大きい場合は、被せ物を用いた処置を行います。
中でもセラミックは前歯にも奥歯にも使用することができ、見た目が天然の歯に近いため、自然な美しさを保つことができます。
当院の被せ物では、「ジルコニアクラウン」「オールセラミッククラウン」「メタルボンドクラウン」の3種類の中からお選びいただけます。
ジルコニアクラウン
ジルコニアという素材のフレームにセラミックを焼き付けた被せ物です。表面がセラミックのため見た目は美しいですが、土台がジルコニアなので、光を透過せず、オールセラミッククラウンに比べると暗さをやや感じることがあります。
ジルコニアは金属ではないため、金属アレルギーの心配がない素材です。
ただし、強い力が加わったときに、メタルボンドクラウンよりも割れやすいというデメリットがあります。
オールセラミッククラウン
すべてがセラミックでできた被せ物です。メタルボンドクラウンやジルコニアクラウンと比較すると透明感があり、美しさに優れた被せ物です。
ただし、厚みを持たせた適度な強度にするために、元の歯を削る量が多くなります。
金属を使用していないため、金属アレルギーの心配はありません。
メタルボンドクラウン
金属のフレームにセラミックを焼き付けた被せ物です。表面がセラミックのため見た目は美しいですが、土台が金属なので、光を透過せず、オールセラミッククラウンに比べると暗さをやや感じることがあります。
金属を使用するため、金属アレルギーのリスクがあります。
その他の素材の被せ物
ゴールドクラウン
金合金やプラチナ合金を使用した被せ物です。見た目が目立つので、利用されることが少ないですが、適合性に優れ、錆びることがないため、どの部位でも使用できます。
最も機能的で長期間安定して使用できる素材です。
素材をきちんと選べば、金属アレルギーは起きにくいです。
ハイブリッドクラウン
セラミックとレジンを混ぜた素材で使った被せ物です。セラミックほどの透明感はないですが、強度は天然の歯に近くなります。奥歯など噛む力が強くかかる歯に最適とされています。
金属を使用していないため、金属アレルギーの心配はありません。
コア
歯根の強度を上げるために、歯根を削って入れる芯棒をコア(土台)といいます。
ファイバーコア
コアの多くは金属が用いられますが、グラスファイバーという最新素材を用いたファイバーコアを選択することもできます。。
グラスファイバーは適度な弾性があるため、金属のコアより歯の破折のリスクを減らすことができます。
また色が白いため、被せ物をしたときに透明感が出ます。
金属を使用していないため、金属アレルギーの心配はありません。
詰め物・被せ物の費用
詰め物
素材 | 費用(税込) |
---|---|
セラミックインレー・アンレー | 66,000~ 88,000円 |
ゴールドインレー | 66,000~ 88,000円 |
ゴールドアンレー | 77,000~110,000円 |
ハイブリッドインレー・アンレー | 27,500~ 38,500円 |
被せ物
素材 | 費用(税込) |
---|---|
ジルコニアクラウン | 132,000~154,000円 |
オールセラミッククラウン | 110,000~132,000円 |
メタルボンドクラウン | 88,000~121,000円 |
ゴールドクラウン | 88,000~110,000円 |
ハイブリッドクラウン | 71,500~88,000円 |
ファイバーコア | 11,000~22,000円 |
むし歯の予防
むし歯は進行すると歯を削る量が増えたり、抜歯が必要になったりします。
そうならないためにも、むし歯の早期発見、早期治療が重要です。
初期のむし歯は自覚症状がほとんどないため、定期的な歯科検診を受け、予防を心がけましょう。