口腔外科(親知らずの抜歯等)
口腔外科医による痛みを抑えた親知らずの抜歯
当院には、口腔外科医がおり、専門的な見地かつ熟練の技術を用いることでできるだけ痛みを抑えた親知らずの抜歯が可能です。また、難症例に関しては日本大学松戸歯学部附属病院と東京歯科大学市川総合病院と連携しておりますので、ご紹介が可能となっております。
抜歯にかかる時間で親知らずの痛みが決まる
親知らずを抜歯すると、麻酔が切れた後に痛みが発生します。正常な歯を外科的治療によって抜歯するので、治療後も全く痛みをなくすことはできません。
しかし、痛みを抑えることは可能です。というのも、抜歯後の痛みは、親知らずを抜くときの治療時間に比例するからです。スムーズに抜歯できれば、それだけ痛みを抑えることができます。
当院では、治療前のレントゲン段階で、抜歯を行うときのシミュレーションを徹底しています。
そのため、治療が始まった後はスムーズに抜歯を行うことができるのです。また、麻酔注射の痛みを抑えるために、歯ぐきに塗るタイプの表面麻酔を使ってから注射を打つことで、治療中の痛みも抑えるようにしています。
口腔外科ってなに?
口腔外科は歯科の中でも特に外科的な治療を行う専門的な分野で、一般の歯科医師では行うことが困難な治療をすることが出来る専門医による治療です。親知らず、顎関節症、かみ合わせ、歯の損傷、埋伏歯、口唇裂、顎変形症、歯の欠損症、顎顔面の外傷、口腔粘膜疾患、嚢胞(のうほう)、悪性腫瘍等、スポーツマウスガードに対応しております。以下に詳しい症例を掲載します。
親知らず
親知らずはとは真ん中の前歯から数えて8番目の奥歯で、通常10代後半~20代前半にかけて生えてきます。(もともと親知らずが生えない方もいらっしゃいます。)まっすぐに生えている場合や、斜めに倒れてしまっていたり、骨の中で埋もれてしまっている場合もあります。
生え方によっては、手前の歯がむし歯になったり歯茎が腫れたりするリスクが高いです。
症状が出てしまった場合は治療が困難になるため、抜歯をお勧めしています。
口腔粘膜疾患
例:口内炎と悪性腫瘍(癌など)こちらの写真は悪性腫瘍(扁平上皮ガンです)
お口の中の粘膜、歯肉、舌、唇などに明らかに色、形がおかしな口内炎ができましたら早い対応が必要になることが多いので早いうちに口腔外科医に診てもらいましょう。必要に応じ速やかに大学病院をご紹介します。
埋伏歯
粘膜や骨に覆われて萌出していない歯のことを言います。この歯があることによりトラブルを起こすことがある際は抜歯を行うこともあります。
骨隆起
上あごの真ん中や下顎の内側にボコボコした硬い出っ張りが確認できる場合があります。これを骨隆起と呼びます。基本的には治療を必要としませんが、発音障害や摂食障害義歯を作製する際に場合により除去することがあります。
扁平苔癬
角化異常を伴った慢性炎症性疾患で、病変が口腔粘膜に限局するものと皮膚の両方に生じる場合があります。1~3%で悪性化することがあります。
舌側縁部繊維腫
線維性組織の腫瘍状増殖物のことです。口唇、歯肉、頬粘膜、口蓋が好発部位でです。治療としては外科的切除を行います。
義歯性繊維腫
線維性組織の腫瘍状増殖物のことです。口唇、歯肉、頬粘膜、口蓋が好発部位です。義歯を使用することで発症することがあります。治療としては外科的切除を行います。
エプーリス
歯肉、歯根膜、歯槽骨膜に生じた良性の限局性腫瘤をいいます。妊娠時にできるものもあります。
外傷による歯の脱臼
外傷(ぶつけたり、転んだり)によって歯が抜けてしまうことがあります。抜けた歯は乾燥に弱いため生理食塩水や牛乳などの中にいれて30分以内に元の位置に戻して固定し様子をみます。
抜歯箇所に親知らずを移植して咬合を回復させる自家歯牙移植
①左下6番目の奥歯が根の先に嚢胞があるために抜歯となってしまうケースです。インプラントかブリッジ、部分入れ歯が通常の選択肢ですが、今回は8番目の親知らずが移植可能でしたので、6番の直後に親知らずを抜歯して移植しました。
③治療完了のレントゲン写真です。根管治療後にかぶせ物をつけ、咬み合わせの調整を行い、咬み合わせを回復させました。
※親知らずなどの自分の歯を移植する治療を自家歯牙移植治療といいますが、自家歯牙移植には、移植元の歯を根っこの形状や、抜歯対象の歯や周辺の骨の状態など、クリアするべき条件がいくつかあります。必ず移植できるというわけではありませんので、予めご了承下さい。
難症例に関しては総合病院と連携しています
院内で対応できない難症例に関しては、日本大学松戸歯学部附属病院と東京歯科大学市川総合病院と連携しておりますので、スムーズに信頼のおける大学病院へ転院していただけます。院内だけでなく、大型の病院との連携体制を整えることで、より安全に、安心して治療に専念していただくことができます。